立ち現れた未来を形にする【クリエイティング】_U理論[第二版]

こんにちは!

 

まーさんです。

 

本日も前々回・前回に引き続き書籍『U理論』についてご紹介です。

 

 

興味がある方は前々回・前回の記事も併せてどうぞ。


 

 

 

前々回・前回に引き続き書籍『U理論』の紹介です。

 

著者であるオットー・シャーマー氏は世界中の様々な分野で活躍するリーダーやイノベーターを共にプロジェクトに取り組んだり、インタビューを重ねる中で「人や組織、そして社会において変容やイノベーションを起こすプロセス」を理論化した。

 

ここで言う“変容”や“イノベーション”は、私たちがやりがちな“改善”とは異なり、
“変容”や“イノベーション”とは「過去の延長線上にない未来」を生み出すことだ。

 

変容は以下の3つのプロセスで経て起こる。

 

1、センシング:ただ、ひたすら観察する

2、プレゼシング:一歩下がって、内省する。内なる「知」が現れるに任せる。

3、クリエイティング:素早く、即興的に行動に移す。


今日は第3段階の「クリエイティング」について見ていこう。


前回紹介した第2段階「プレゼシング」に至ると、何をすべきか自ずと見えてくる。

 

その見えてきた“何か”を形にしていくのが、第3段階「クリエイティング」である。

 

何をすべきか自ずと見えてくると「特段の理由は無いが確信がある」という感覚が得られるという。

 

そして「何となく、こうしたほうがいい」と自ずと見えてくる。

 

それを形にしてみるのだ。

 

この時大切なことは“完璧を目指さないこと”である。

 

「とりあえず形にしてみる」という試行錯誤の感覚が大切だという。

 

絵にかいたり、粘土やレゴで形をつくったり、演劇で表現する方法もあるだろう。

形にすれば目に見える為、フィードバックを得やすくなる。

 

「もっとこうした方がいいね」「こちらのやり方の方がいいのでは?」

 

そうやって何度も何度も試行錯誤を繰り返す。

 

気づけば変容は起こっている。

 

「今から考えると、あの時うちの会社は変わったよね。」
「今から考えると、あの頃から●●さんは変わったよね。」

 

そんなことを言われるようになる。


以上が変容・イノベーションを起こす3つのプロセスだ。

 

3つのプロセスと描けば簡単に見えるが、実践することは簡単なことではない。

 

どのプロセスも“テクニック”というには難しすぎる。

 

私はU理論は道筋は教えてくれないと思う。

 

でも、道標にはなってくれる。

 

変容を待つのではなく、自ら起こす人にとっては、大いなる希望だと思う。

 


本日は以上です。

 

ありがとうございました! 

手放すと新しい未来が立ち現れる【プレゼシング】_U理論[第二版]

こんにちは!

 

まーさんです。

 

前回に引き続き、今回も書籍『U理論』のご紹介です。

 

 

前回の記事はこちらです。

 chemchemkun.hatenablog.com

 

 

 

前回に引き続き書籍『U理論』の紹介です。

 

著者であるオットー・シャーマー氏は世界中の様々な分野で活躍するリーダーやイノベーターを共にプロジェクトに取り組んだり、インタビューを重ねる中で「人や組織、そして社会において変容やイノベーションを起こすプロセス」を理論化した。

 

ここで言う“変容”や“イノベーション”は、私たちがやりがちな“改善”とは異なり、
“変容”や“イノベーション”とは「過去の延長線上にない未来」を生み出すことだ。

 

変容は以下の3つのプロセスで経て起こる。

 

1、センシング:ただ、ひたすら観察する

2、プレゼシング:一歩下がって、内省する。内なる「知」が現れるに任せる。

3、クリエイティング:素早く、即興的に行動に移す。


今日は第2段階の「プロゼシング」について見ていこう。

 

前回紹介した第1段階「センシング」を徹底して行うと、囚われている自分に気付く。

 

それと同時に、恐れが心をもたげてくるという。

 

・自分が“あるやり方”に囚われていることは分かった。でも、この方法を変えたらパフォーマンスが下がってしまうのではないか?いや、やっぱり今まで通りのやり方の方が安全だし・・・

 

・自分が“管理職とは●●であるべきだ”という考えに固執していることは分かった。でも、今更その考えを曲げたら、周囲から白い目で見られるのではないか?いや、やっぱり今までの考え方で間違っていないはずだ・・・

 

そうやって、過去から積み重ねてきた考え(囚われ)を手放すことに恐れが沸き起こる。

 

この状態に至ると変容の第2段階「プレゼシング」の準備は整ったことになる。

 

あとは手放せるかどうかなのだ。

 

手放すことは怖いことだ。とても恐ろしく感じる場合さえある。

 

しかし著者は言う。

 

leadやleadershipの語源であるインド・ヨーロッパ語の、leithは、「出発する」、「出発点(敷居)を越える」、または「死ぬ」という意味だ。時に、何かを手放すということは「死ぬ」ように感じることもある。しかし我々がUの深いプロセスから学んだことは、何かが変わらなければ、つまり、敷居を越えなければ、新しいものは出てこられないということだった。

 

囚われを手放す方法はいろいろあるだろう。

 

先の例で言うと、過去からのやり方を白紙に戻し、失敗を承知で新しいやり方を模索する機会をつくることかもしれない。

 

場合によっては「自分はある考えに固執してマネジメントが機能していなかった。みんなに迷惑をかけた。」と部下に謝ることかもしれない。

 

このように利己的でエゴイスティックな“小さな自己”に縛られず、囚われを手放すと
心が開放的になり、余計なことを考えず、物事の本質が見えてきて、新しい何かにチャレンジする意欲や、人を受容できる心ができてくる。

 

この状態を著者は「“大きな自己”で自分を満たした状態」と表現した。

 

ここまでくれば、何をすべきか自ずと見えてくる。

 

その見えてきた“何か”を形にしていくのが、次回紹介する第3段階「クリエイティング」である。


次回へ続く・・・

 


本日は以上です。

 

ありがとうございました!

イノベーションは手放すことから始まる【センシング】_U理論[第二版]

こんにちは!

 

まーさんです。

 

本日は書籍の紹介です。

 

コロナの影響で世界中が大きく変わっています。

 

ある経営者の方と話をしたら「5年で起こる変化が、2か月で起こってしまった。」と表現されていました。

 

そんな変化が激しい世の中で、“変化するのを待つ人”ではなく“変化を生み出す人”を目指したい人におすすめの書籍をご紹介します。

 

それではどうぞ!

 

 

著者であるオットー・シャーマー氏は世界中の様々な分野で活躍するリーダーやイノベーターを共にプロジェクトに取り組んだり、インタビューを重ねる中で「人や組織、そして社会において変容やイノベーションを起こすプロセス」を理論化した。

 

ここで言う“変容”や“イノベーション”は、私たちがやりがちな“改善”とは異なる。

 

いわゆるPDCAサイクルを回して、計画を実行し、より良いものに磨き高めることで生まれるものではない。

 

ここで言う“変容”や“イノベーション”とは「過去の延長線上にない未来」を生み出すことだ。

 

改善は過去に起こったことを振り返るプロセスを必要とする。言い換えると「過去からの学習」によって行うことができるのだ。

 

しかし、変容やイノベーションは「出現する未来からの学習」によってしか得られないと著者はいう。

 

“出現する未来からの学習”なんて可能なのだろうか?

 

簡単ではないと思う。

 

しかし、著者は変容を促すプロセスを整理し理論化し、少なくとも私たちが実践するヒントを与えてくれる。

 

変容は以下の3つのプロセスで経て起こる。

 

1、センシング:ただ、ひたすら観察する

2、プレゼシング:一歩下がって、内省する。内なる「知」が現れるに任せる。

3、クリエイティング:素早く、即興的に行動に移す。

 

これだけ聞くとよく分からない。

 

今日は第1段階の「センシング」について見ていこう。

 

このプロセスでは「ただ、ひたすら観察する。」ことの重要だという。

 

それは、私たちが持つ先入観や偏見を観察することを意味する。

 

なぜ観察が重要かというと、私たちは“ありのままの事実”を見ていないからだ。
知らず知らずのうちに“過去の経験”によって身に付けた色眼鏡で物事を見てしまう。

 

先入観や偏見もった目で物事を見ると何が起こるだろうか?

 

例えば、会社の同僚が新しい商品アイデアを社内で披露したとしよう。

 

イデアを聞いた人たちが「似たような商品は既に世に出ているよなぁ」「そんなことやっても、どうせできやしないよ」「またこの人は余計なことを言って」と心の中で思ってしまう場合がある。

 

そして、その同僚には「なかなか面白そうだね」「上司に提案してみたら」などと当たり障りのない言葉をかけて会話を終わらせようとする。

 

こういったやり取りは先入観や偏見の色眼鏡によって物事を見ているせいで、これ以上の進展は起こらず、ましてやイノベーションなど夢のまた夢である。

 

他にも自部署の部下のパフォーマスが低く、悩んでいる状況を想像してほしい。

 

あなたがその部下の上司だとすると「なぜ、あいつは言ったことができないんだ」「何度言わせるんだ」「どうせ、あいつには無理だ」と心の中で思ってしまうかもしれない。

 

この場合もその部下との関係性が発展的なものになることは無いだろう。

 

以上のような場合には“自らの変容”が必要だ。

 

では、どうすれば変容・イノベーションが起こせるのか?

 

自分が持つ先入観や偏見を、ただひたすら観察しなさい、と著者は言う。

 

・それは違う・・・
・そんなんじゃ上手くいくはずがない・・・
・その話は聞いたことがある・・・
・いつもあいつは・・・
・どうせ・・・に決まっている

 

このように私たちの内側では、たえず「相手や状況を批判したり判断したりする声」や「相手や状況を皮肉ったり、諦めたりする声」があることに気付く。

 

このうち“内なる声”に気付かず放置すると、心は自動再生機能を使って永遠にリピートし、自分自身の先入観や偏見をより強固なものにしてしまうのだ。

 

だからこそ、内なる声に気付き、観察する必要がある。

 

観察を徹底すると、内なる声に囚われず、真に大切なことが見えてくる。

 

その先に、今までの延長線上に無い新しい可能性が立ち現れるのだ。


次回へ続く・・・

 


本日は以上です。

 

ありがとうございました!

【書籍紹介】企業の成果を左右する礼節の威力_Think Civility 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である

こんにちは!

まーさんです。

 


いよいよ6月に入り間もなく梅雨入り。。。

 

そうではなく、ご存知の方も多いと思いますが、
今月よりパワハラ防止法が施行されます。

 

あなたの職場にパワハラは存在しますか?

 

もし仮に「職場の人の態度」が企業のパフォーマンスや人の命にもの凄い影響を与えているとしたら、あなたはどのように感じるでしょうか?

 

今回は、ご自身の職場の人間関係や上司・同僚の態度を見つめ直すのに最適の書籍をご紹介します。


それではどうぞ!

 

 


著者は20年にわたって礼儀・礼節の重要性について科学的・学術的に研究を進めてきた。

 

その結果、無礼な態度は人の命に破滅的な影響を与えることが分かった。

 

例えば、職場のさまざまな要因が人の寿命にどのような影響をもたらすのか調査した研究がある。

 

もし皆さんが研究者なら、下記の中でどの要素が寿命に影響を与えると思うだろう?

 

1、勤務時間の長さ
2、仕事の負荷
3、与えられている権限(裁量の大きさ)
4、職場の同僚の態度

 

健康や寿命に影響が大きそうな1~3については、寿命との因果関係が見られなかった。

 

ところが「職場で一緒に働く人たちの態度が協力的・友好的かどうか」という項目は死亡リスクに大きな影響を与える事が分かったのだ。

 

特に、働き盛りの中年の方は、職場の人との関係が良好かどうかで死亡リスクが2.4倍も違うという。

 

それだけではない。

 

無礼は社員のパフォーマンスを下げ、成果を低下させることも分かった。

 

こちらも著者が17業界800名の管理職を対象に調査を行った結果、

会社で無礼な態度を取られている人のうち、約50%は意図的に仕事にかける労働を下げていることがが分かった。

 

この結果が本当だとすると、無礼な態度で振舞う人が職場にいると、その会社の社員のうち“実際に仕事をしている人”は半分しかいない、ということになる。

 

以上のように、礼節を欠いた態度は会社のパフォーマンスを下げ、社員の命を危険にさらすことになる。

 

では、どうすれば私たちは礼節を身に付けることができるのか?

 

どうすれば、職場に礼儀を浸透させることができるのか?

 

著者は笑顔でいることを提案する。

 

笑顔を向けると、相手は「自らの存在を認められた。尊重された。」と感じる。

 

そして、相手も笑顔を返してくれる。
(返って来なくても、相手が笑顔になるきっかけは提供できる。)

 

そうやって、笑顔は人から人にウイルスのように伝染するのだ。

 

笑顔から始めることで、身近な人を通じて、職場全体に相手を大切にする礼節が浸透していくはずだ。

 

ところで、私たちは仕事をしながら、どれぐらいの時間、笑っているだろう?

毎日、何回ぐらい笑顔を人に向けるだろう?

 

子どもは1日に平均400回程度笑うという。

一方、大人は20回以上笑うと「あの人はよく笑う人」という認識を持たれる。

 

私たち大人には、子供を見習って、もっと笑う余地が残されている。

 

笑顔は寿命にも影響を与える。

 

著者は、過去のメージャーリーガーの写真を調査し、笑顔が多い選手と少ない選手で、
平均寿命がどのぐらい違うのか調べたという。

 

結果は、笑顔が多い選手は少ない選手より平均7歳程度寿命が長かったそうだ。

 

礼節を大切にして、自分や職場のパフォーマンス向上に繋げていこう。

 


★本日の気づき★
あなたが礼節ある態度で接したい相手は誰だろうか?
あなたの職場は礼節ある態度が浸透しているだろうか?
あなたは、毎日どれぐらい笑顔でいるだろうか?
あなたが笑顔を向けたい相手は誰だろうか?

 

 

本日は以上です。

 

ありがとうございました。

【書籍紹介】心の状態が私たちのパフォーマンスを妨害する_スタンフォード大学の超人気講座 実力を100%発揮する方法

こんにちは!

 

まーさんです。

 

本日は書籍の紹介です。

 

コロナの影響もあってメンタル不調に陥る方が私の周りに多くいます。

 

心の状態は、私たちの仕事や人生にもの凄く大きな影響を与えるものです。

 

本日は、心の状態が私たちの実力発揮を妨害するメカニズムと、対処法について紹介された本をご紹介します。

 

それではどうぞ!

 

 

 

私たちの心の状態は日々のパフォーマンスに大きな影響を与えます。

 

自らが保有する実力を100%発揮しきれるかどうかは、心の状態にかかっているのです。

 

そのため、心は私たちの成果を後押しする味方にもなれば、時に実力発揮の邪魔をする敵にもなり得ます。

 

どのような場面で心は私たちの敵となり妨害してくるのでしょうか?


例1:自分が業務中に失敗した場面
 →心の中で「自分はなんてダメな人間なのだろう・・・」と自らを責める

 

例2:部下が納期を守らない場面
 →心の中で「私の部下は仕事ができない人だ・・・」と相手を責める

 

例3:大切な顧客から納品した商品に対するクレームが届いた場面
 →心の中で「これで顧客の信頼を失い、次回の発注は無くなるだろう・・・」と悪い未来を想像する


これらの心の状態になると、私たちは自信ややる気を失ってしまい、
新たなアクションに向けた実践がとりにくくなります。

 

これらの心の働きは、私たちの心に住み着いた“裁判官”の仕業なのです。

 

この裁判官は、自分や他人を責めたり、目の前の状況の悪い面に焦点を当てて、批判したり裁いたりする心の癖なのです。

 

裁判官は上記のように様々な場面で私たちの心の中で騒ぎ立てて、
やる気を低下さえ、パフォーマンスを阻害してきます。


では、どのように裁判官に対応すればいいのでしょうか?


おすすめの方法を2つ紹介します。


【1】ラベルを付ける

 

自分や他人を責めたり、思わしくない状況に苛立つ場面では、心の中が裁判官に支配されている状態と言えます。

 

心の中で裁判官が騒ぎ立てていることに気付いたら、裁判官が何を言っているのかじっくり観察してみましょう。

 

例えば「どうせ、私にはできない。悪いのはあいつだ。」などと裁判官が心で騒いでいたら、こう言い換えてみて下さい。

 

「裁判官が『どうせ、私にはできない。悪いのはあいつだ。』と言っている。」と

こうすると裁判官と自分の間に少し距離ができます。

 

裁判官に囚われているとき、私たちの中では「私=裁判官」という構図ができています。

 

距離を取ることで、囚われが外れやすくなるのです。

 


【2】ピンチを贈り物と捉える

 

もう一つの方法は、目の前の思わしくない状況を贈り物(チャンス)に変えるシナリオを3つ考えてみるのです。

 

大切な顧客からクレームを伝えられた場面を想像してみましょう。

 

この場面は、どのように贈り物に変えられるでしょうか?

 

・最近足を運べていない顧客に会えるチャンスかもれいない

・業務の進め方を見直す絶好のチャンスかもしれない

・似たような不満を持った顧客のニーズを知ることができるチャンスかもしれない

 

というように、今の苦しい状況が将来から見て「あれは贈り物だったんだな」と思えるようなシナリオを想像してみるのです。

 

 

本日は以上です。

 

ありがとうございました。

【書籍紹介】心理学が教える「効果的な目標設定の秘訣」_やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学

こんにちは!

 

まーさんです。

 

本日は書籍の紹介です。

 

皆さんは「達成したい目標」を持っているでしょうか?

 

会社や周囲から与えられた目標もありますが、自分の意思で“追いかけたい目標”を持つと人生に張りが出てきますよね。

 

本日は「達成したい目標」を持つ人におすすめの書籍です。

 

それでは行ってみましょう。

 

 


これまでの人生の中で、私たちは、どれだけ沢山の“目標”を掲げて来ただろう。

 

そして、掲げた目標のうち、いくつ実現してきただろう。

 

近年の心理学は一般の人が生活を豊かにするために沢山の研究が為されている。

 

そして目標達成には効果的な方法があることを心理学は教えてくれるまでになった。

 

今日は目標設定について“2つの秘訣”をご紹介しよう。

 

【一つ目の秘訣】達成基準を明確にする

 

私たちが目標を立てる時、多くの場合、下記のような曖昧な内容を目標に設定する。

 

・もっと売り上げを上げたい
・あの資格を取得したい
・女優の〇〇さんのような体形になりたい

 

これだと動き出せない。

目標には“達成基準”が必要なのだ。

 

つまらない授業も時計を見て残り時間が分かれば何とか我慢できる。

でも、時計の無い部屋で、退屈な授業を聞いていたら、多くの人が発狂するだろう。

 

基準が曖昧だと人の行動は鈍ってしまい、動きにくくなっています。

目標達成も同じだ。

 

誰が見ても「達成か?未達成か?」が明確に分かる基準を設定することで、
ときに辛い目標達成までの道のりを邁進することができる。

 

【二つ目の秘訣】目標達成への意欲を高める

 

具体的には「目標を達成して得られること」について考えることだ。

 

例えば、目標達成することで、

・周囲から評価される
・今まで以上に収入が増える
・業務の生産性が上がり、家族と過ごす時間が増える

というようなことが得られる状況を思い描く。

 

そうすると、目標を達成したい欲求が高まってくる。

 

同時に「目標を達成するまでに直面するだろう障害」についても想定してみる。
目標達成に障害はつきものだから、事前準備が必要だ。

 

例えば、

・勉強をするための時間を捻出することに苦労しそう
・周囲の賛同が得られるか分からない
・達成までい時間がかかると、気持ちが折れてしまうかもしれない

などの障害が考えられる。

 

これらの障害に対して「それは本当に障害なのか?」「どのような対策を打つことで障害を回避できるか?」を考えてみよう。

 

きっと、障害を想定する以前と比べ、
目標達成までのプロセスが具体的なイメージとして湧いてくるはずだ。

 

ここまで考えたらあなたの目標達成への決意はかなり強固なものになっているだろう。

 

★本日の気づき★
あなたが実現したい目標は何だろうか?
その目標を達成したと分かる基準は何だろうか?
その目標を「実現したい理由」と「実現に至るまでに想定される障害」は何だろうか?

 

 

本日は以上です。

 

ありがとうございました。

成果が出るチームのつくり方【後編】

こんにちは!

 

まーさんです。

 

それでは、前回の続きです。

 

前回は“人の集まり”が“成果を出すチーム”に進化するプロセスについてご紹介しました。 

 

▼前回の記事はこちら

 

chemchemkun.hatenablog.com

 

本日は、チームを進化させる方法についてご紹介します。

 

1、チームづくりをするリーダーが“はまらないといけない”落とし穴

2、落とし穴から抜けるポイント

3、チームを進化させる方法 

 

 

1、チームづくりをするリーダーが“はまらないといけない”落とし穴

  

チーム発足からすぐに成果を出せるチームになればいいのですが、そう簡単ではありません。

 

前回ご紹介したチームの進化プロセスを順に通過していく必要があります。

 

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この4つのフェーズの中で、リーダーが一番苦しむのが「混乱期」です。

 

なぜなら、

 

・チームの成果が停滞して思うように上がらない

・メンバー同士の意見が対立してギスギスしている

・意見をぶつけ合うならまだしも、当事者に伝えられなかったことは陰口として広がる

・メンバー同士で「あの人は変わらない」「あの人どうせ〇〇をやってくれない」など決め付けや諦めが生まれる

・チームの目的・目標よりも、メンバーが互いの行動や考えを気にしてしまう

 

というようなことが起こるからです。

 

チームがこのような状況になるとリーダーの気持ちが沈みます。

 

中には「自分はリーダー向いていない」などと弱気になったり、

「うちのチームには良いメンバーがいない」とメンバー批判が始まったりします。

 

リーダー本人の心中は「落とし穴にはまってもがいている状態」と言えるほどに落ち込んだりします。

 

ところが、このフェーズは進化のプロセス。

 

ここを避けては通れないのです。

 

そう、避けては通れないのです。

(2回言いましたw)

 

だから、もしこの落とし穴にはまっている方がいたら、その方に言いたいのです。

 

「はまって良かったですね。」

 

苦しいけど、はまらないと次に行けないのですから。

 

 

2、落とし穴から抜けるポイント

 

では、どうやってこの落とし穴から抜けたらいいのか?

 

それは「焦って抜けようとしないこと」です。

 

この混乱期という落とし穴から抜けようともがくとき、リーダーがやりがちなことがあります。

 

・チームの成果が停滞して思うように上がらない

 →だから「うちのチームは上手くいっている」と無理なアピールが始まる

 →もしくは、成果が出ていない状況を見て見ぬふりをする

 

・メンバー同士の意見が対立してギスギスしている

 →だから波風を立てないように穏便に物事を進めようとして、リーダーも意見を伝えない

 →もしくは、言うことを聞いてくれないメンバーを無視して勝手に物事を決めて共有もしない

 

・意見をぶつけ合うならまだしも、当事者に伝えられなかったことは陰口として広がる

 →だからリーダー自らがストレスに耐えかねて、陰口の発信者となってしまう

 

・メンバー同士で「あの人は変わらない」「あの人どうせ〇〇をやってくれない」など決め付けや諦めが生まれる

 →だから信頼できないメンバーを(心中で)切り捨てる

 

・チームの目的・目標よりも、メンバーが互いの行動や考えを気にしてしまう

 →だからメンバーをルールで縛り、チームの緊張感が増す

 

このように混乱期から抜けようと焦ると、問題を悪化させることも多いのです。

 

上の例を見て、お気づきの方もいるでしょうか?

 

混乱期の問題を悪化させているのは、リーダーが“メンバーと向き合ていないこと”から生じることが多いのです。

 

向き合わずに、自分一人で物事を進めたくなってり

向き合わずに、伝えるべきことを伝えずに済ませたり

向き合わずに、聞くことを聴かずに済ませたり

向き合わずに、他の誰かに愚痴を吐いたり

向き合わずに、心の中で切り捨てたり

 

向き合わずに、相手は変わらないと決めつけたり、相手はやってくれないと諦めたり、してしまうものなのです。

 

混乱期はメンバーと向き合うことを避けては通れないということです。

 

落とし穴にはまって苦しい状況なのは分かるのですが、その状況に一時的にどっぷりつかってみる必要があります。

 

もっとド直球に言うと、「メンバーと向き合うことから逃げないでください。」ということ。

 

ではどうやって、メンバーと向き合うのか?

 

私がおすすめしたいのは、メンバーと「対話」することです。

 

対話には様々な定義がありますが、対話とは「自分の内側を分かち合うこと」だと思っています。

 

・今の部署やプロジェクトの進捗や状況をメンバーがどのように捉えているかご存じでしょうか?

 (自分が部署やプロジェクトの進捗や状況をどのように捉えているか、メンバーに伝えているでしょうか?)

・最近、メンバーが仕事にどのような気持ちで取り組んでいるかご存知でしょうか?

 (自分がどのような気持ちで仕事に取り組んでいるか、メンバーに伝えているでしょうか?)

・メンバーが大切にしている価値観をご存知でしょうか?

 (自分が大切にしてる価値観をメンバーに伝えているでしょうか?)

・ メンバーがどのような成長を望んでいるかご存知でしょうか?

 (自分がどのような成長を望んでいるか、メンバーに伝えているでしょうか?)

 

こういった自分の内面になるものを、日常業務を通じて共有する機会は少ないと思います。

 

そういった内側にあるものを分かち合うことで、相手に対する“決め付け”や“諦め”が緩和されます。

 

正直に言うと、対話するのが手間だったりします。

 

また、対話するとメンバーの内側にあるドロドロしたものwと直面せざるを得ない場面もあります。

 

それでも向き合わないと、チームは進化しないのです。

 

 

3、チームを進化させる方法 

 

対話を実践するにあたり、おすすめしたいことが2つあります。

 

ぜひ、下記の2つを意識して取り組んでみて下さい。

 

1、自己開示する

2、フィードバックする

 

 

1、自己開示する

 

先ほども伝えた通り、対話とは自分の内側にあるものを分かち合うことです。

 

例えば、メンバー一人ひとりがどのような気持ちや考え、価値観を持っているのか共有する時間をつくってみて下さい。

 

そうやって、相手に自分を開示する機会が対話には必要です。

 

でも自己開示をするのは、時に勇気がいります。

 

「こんなこと言って大丈夫だろうか?」と気になるわけです。

 

だから、自己開示を促すリーダーがは「聞いた話を口外しない」「聞いた話を否定しない」など、配慮が必要になります。

 

場合によっては、リーダーが自らが自己開示することで、メンバーの自己開示が促されるケースもありますよね。

 

 

2、フィードバックする

 

対話の中では、メンバーに対して感じていることや伝えたいことが自分の内側にある場合には、しっかりと届けることが大切になる場合もあります。

 

・メンバーが発揮している強みや長所

・メンバーに対する感謝

・メンバーがさらに成長するためのテーマ

 

伝える際は、メンバーやチームが成長することを目的に伝える必要があります。

 

ただ、こういったフィードバックは、ポジティブなフィードバックならいいのですが、「相手に改善してもらいたい点」など伝える場面では配慮が必要となります。

 

自分の短所を言葉にされるわけですから、嫌がる人もいます。

 

それでも伝えないといけない場面があるわけです。

 

 

もしフィードバックが苦手な人がいたら、ぜひおすすめしたい手法があります。

 

「Iメッセージ」で伝えるというやり方です。

 

例えば、あなたの業務の進め方について同じチームメンバーから下記のようなフィードバックを受けたとしましょう。

 

A:あなたの業務の進め方は効率が悪いから、〇〇から手を付けてもらえますか?

B:私が取り組むなら〇〇から手を付けるやり方もあると思うのですが、どうですか?

 

A:あなたの意見には反対です。

B:私は〇〇の方が良い案だと思います。

 

Aは「あなた」が主語で始まる文章になっている一方で、Bは「私」が主語になっています。

 

このように「私(I)」を主語にして伝えることで、相手に批判的なニュアンスが伝わりにくくなり、不要な対立にエネルギーを割く必要が無くなります。

さらに、相手にフィードバックする心理的負担も緩和されるのではないでしょうか。

 

 

以上のように、チームを進化させる際に混乱期にはまった方は、焦らず、メンバーと向き合うことに時間を割いてみてほしいのです。

 

その際、お伝えした自己開示やフィードバックができるような機会をチーム内で意識的につくることで、次のフェーズにチームが進化することを促すことが出来ます。

 

 

本日は以上となります。

 

ありがとうございました!

 

<参考>
Tuckman, Bruce W. (1965) "Developmental sequence in small groups"

www.semanticscholar.org