成長が速い人はやっている。内省(リフレクション)の威力

こんにちは!

 

まーさんです!

 

今日は、人の成長に欠かせない「内省」についてご紹介します。

 

1、内省とは客観的に自分を省みること

2、内省すると何がいいの?(内省の効果)

3、内省と反省の違い

4、内省のやり方

 

 

1、内省とは客観的に自分を省みること

 

 内省(リフレクション)という言葉は様々なシーンで使われるようですが、私が専門とする人材育成の業界では

 

「自分の考え方や行動を客観的に振り返ること」

 

を意味しています。

 

「反省」と似ている言葉なのですが、少し違います。

 

 後ほどもう少し詳しく書きますが、「反省」と聞くと多くの方が「失敗したこと」「上手くいかなかったこと」を想像されるのではないでしょうか。

反省には“間違いを正す”というニュアンスが含まれています。

 

 一方、ここで紹介する「内省」は「失敗したこと」だけではなく「成功したこと」などを含めて振り返り、気づきを得て、新たなアクションに活かしていくことです。

 

 ちなみに、内省(リフレクション)という概念を学ぶときに必ず出てくる偉い先生がいます。

 それがマサチューセッツ工科大学のドナルド・ショーンです。この方、博士論文でジョン・デューイの研究を手掛け、アージリスらと共に組織学習を研究していたこの分野の著名人です。

 

 ショーンは、研究のなかで管理職・科学者・デザイナーなど数多くの専門職に就く人々を観察し「専門家とはどのような存在なのか?」を考えました。


研究を通じて
「仕事をしながら、その都度振り返り、自分の行動や考え方を客観的に見つめること」が大切だという考えに至ります。


 こういった行為を行う専門家を省察的実践家(Reflective Practitioner)」と呼びました。


 ショーンが言う「省察的実践」(もう少し分かりやすい言葉で言うと“行為中の内省”)とは、業務が完了した後に内省するのではなく、現場の状況変化に応じて、その都度、リフレクティブに意志決定を行い、行為を決めていくことを意味しています。

 

 

2、内省すると何がいいの?(内省の効果)

 

内省を行うことで個人や組織にポジティブな効果をもたらします。

 

例えば。。。

 

・振り返るたびに、自分やチームについて新しい気づきが得られる

 

・取り組み内容が改善され、生産性や成果が向上する

 

・失敗やミスに囚われにくくない、新しいチャレンジが促進される

 

一つ目と二つ目は何となくご理解いただけると思いますが、三つ目は分かりにくいかもしれません。

 

「なぜ、失敗やミスに囚われにくくなるの?」

「失敗やミスはダメでしょ!」

 

そんな風に思った方にこそ、内省をおすすめします。

ぜひ、続きを読んで下さい。 

 

 

 3、内省と反省の違い


 先ほども触れたように、反省と内省は似て非なるものです。


 反省には“間違いを正す”というニュアンスが含まれます。

 

 日々の生活や業務を省みて「どこが悪かったのか?」「なぜ、失敗してしまったのか?」「自分の何が間違っていたのか?」というように、原因を深く掘り下げます。

 

 お気づきの通り、失敗やミスなど“ネガティブな評価”焦点が当たっています。

 反省するの好きな人は多くないと思います。
 ネガティブな評価をされたい人は少ないですよね。
 (もちろん、人によるのでしょうが。。。)

 

 この反省を自分に向けているうちはいいのですが、他人に求め始めると話が拗れてきます。

 

「今月の予算を達成できなかった理由はなんだ?」
「なぜ、あんなミスをしたんだ?」

 

 上司からこんな言われ方されたら委縮しますし、やる気も下がりますよね。
 反省は行き過ぎると、目的が「人や自分を責めること」にすり替わることがよくあります。


 一方で内省する際は、失敗やミスだけではなく、もう少しニュートラルに物事を見ようとします。もちろん「成功したこと」「上手くいったこと」にも焦点を当てます。

 

 「売上目標と現状の差はいくらだろう?」「目標を達成するために私が取り組んだことは何だろう?」「私があのような判断をしたのは、どのような考え方があったからだろう?」「今回よりもより良い結果をつくるために他に方法は無いだろうか?」

 

 自分や他人を責めるのではなく、未来をより良いものにかえるために、事実や自分の気持ち・考え方を振り返っていきます。

 

 

4、内省のやり方

 

一般的に内省は、以下4つの手順を踏んで行われます。

 

1、内省したい“経験”をピックアップする

 例:今月の営業活動について内省しよう!

 

2、選んだ“経験”をプロセスごとに分解する

 例:まずは、アポイントを取る。そのあと、提案資料を準備する。そして、客先を訪問して・・・。と分割する。

 

3、それぞれのプロセスごとに「何ができていたか?」「その他にできることは無かったか?」を検討する

 例:客先を訪問した時に、できたこと(上手くいったこと)は何だろう?

   他にできたことは無かったかな?

 

4、今後の活動にどのように活かすか検討する

 例:提案資料に〇〇を持っていくとお客様の反応が良かったから次回も同じものを使おう。さらに喜んでいただくために、次回訪問する際には〇〇を準備していこう。

 

 

5、まとめ 

 

人が成長するとき、ご本人には変化が生まれます。

 

それは、行動が変わったり、内面にある考え方が変わったりと様々です。

 

でも、人は変わるの嫌いです。

 

できたら、そのままでいたい。

 

意識・無意識に関わらず私もそうです。

 

尊敬する経営者がこんな言葉を伝えてくれました。

 

「人生に失敗は無い。フィードバックがあるだけ。」

 

私たちは物事に色を付けて、評価しながら見ています。

そして、失敗やミスと色を付けた出来事に向き合うことを恐れます。

そうやって見ないようにしているうちに、チャレンジしなくなり、成長が止まる。

 

反省ではなく内省を通じて、経験を振り返ることで成長し続けることができると思います。 

 

 

本日はここまで。

 

ありがとうございました。